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さて、今年も残すところあとわずかですね。
来月の元気座歌舞伎鑑賞会も気がつくと
もう三週間くらいです。

ただの飲み会もマンネリしてきたので、
平成26年の元気座は回数を減らしても
鑑賞や体験とのカップリングを基本と
して行こうかな?と考えております。

で、歌舞伎について私も実はほとんど知識
はないのですが、鑑賞会に向けて少し予備
知識をご案内します。

上演中によく聞かれる客席から役者さんに向けての掛け声のお作法についてです。
以前に歌舞伎については中村松江さん。
オペラについては好田タクトさんに教えて
いただいた内容をご紹介します。

(三年程前の元気座通信より抜粋)

日頃、歌舞伎やオペラを観劇しに行くと
「いよ!成駒屋!」とかオペラなら「ブラボー!」と観客の方から舞台へ向かって声を掛けるシーンに出くわします。
よっぽど通の人なんだろうなぁ…なんて見ているのですが素人の私からすると、タイミングとかシーンとかでやっていいところ、悪いところがあるのだろう…とよく思っていました。

そこで、今回、その事について教えていただきました。

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【歌舞伎】
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質問の件ですが、「〜屋!」って掛け声をかける人を大向こう(おおむこう)というんです。

元々舞台から一番遠い席、歌舞伎座で言えば一幕見席のことを指し、転じて見物客のことを指す言葉です。

声をかけるタイミングは贔屓の役者の出入り、見得をする時、決め台詞の直前等色々あり、基本的に決まりは何もありませんし、お客様なら誰がかけても構いません
………が、演じる側としては、変な間(ま)で声をかけられると調子が狂うし、
場合によっては芝居をぶち壊してしまうことがあります。

どうしても声をかけたかったら、同じ芝居を何度も見てタイミングをしっかりと
把握してからの方が望ましいです。



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【オペラ】
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オペラの「ブラボー!」のタイミングですが、やはり音楽なので、
いくら感動しても歌手が歌っている間は控えてください。
歌い終わっても、感傷的な歌、静かな歌などは余韻や音のない音
(静けさも味わう人がいるので)を楽しんでいる観客もいるので、フライングしないほうがいいです。
日本人の中には我先にという方をたまに見ますが、よく外国で「シッ!」と注意されるのを見ます。
そしてベルディやプッチーニのイタリアオペラ、モーツアルトなどたいていは、オペラの中でもソリストが歌い終わると、よく「ブラボー!」が出ますが、ワーグナーの作品だけは、楽劇と言って、一切オペラの最中は掛け声をかけません。
これはワーグナーが劇として作品を作って、最中に「ブラボー!」を入れられて流れが止まるのを極力嫌ったからです。
あと、男性(テノール、バリトン、バス)が歌うときは「ブラボー!」、
女性(ソプラノ、メゾ、アルト9は「ブラバー!」)
合唱など複数が歌うときは「ブラビー!」です。イタリア語です。
あとは楽しんで感情のまかせるまま、応援しましょう。
また、場や全ての終りのカーテンコールでも歌手が出てきて挨拶しますので、
そのときも「ぶらぼー!」をかけてあげてください。


…という事でした。
応援する気持ちでも、やたらめったらやるものではないんですね。